サンプル・ラボの失敗に見るビジネスの難しさ
今日は0円ビジネスの失敗事例について。
元ネタは週間ダイヤモンド。
約2年半前、
以前話題になったサンプル・ラボ、
倒産していました・・・
その理由をちょっと考えてみましょう。
でもそもそもサンプルラボって?
という方もおられるかもしれないので
以前の記事を引用するとこんな感じ。
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サ
ンプル・ラボは、
化粧品などの試供品(サンプル)を集めて配布する店舗です。
会員になれば(入会金300円と年間フリーパス料
金1000円)
陳列棚から好きなものを1日5品まで持ち帰ることができます。
現在は店舗に訪れるのも予約制になっているようで
す。
サンプル・ラボの特徴は、来店数やアンケートの回答に
ポイント制を導入していることです。
商品を持ち帰る
と、翌日には事前に登録した携帯電話の
メールにアンケートが送信され、回答すればポイントが付きます。
たまったポイント数により持
ち帰ることができる品数を増やすことができます。
こうした仕組みにより回答率を高めることを実現しているわけです。
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アンケートを上手く分析して
サンプル元の企業に売りこめば
けっこういけるんじゃ、とか思っていましたが、
大きな欠点がそこにはありました。
サンプルを
自前で確保するルートを確保しなかった
ことです。
サ
ンプルの6割は広告代理店任せ、
これでは十分なサンプルを確保できず、
入会金や年会費を払って
しかも長時間並んでやっと
入店した挙句、
サンプル商品がほとんどない、
みたいなことが起こっていたようです。
また、仮にそのサンプルが気
に入ったユーザがいたとしても
それをどこで購入できるのか、
そこへ誘導する仕組みも持っていなかったようですね。
上
で書いた
「アンケートを上手く分析してサンプル元の企業に売りこめば
けっこういけるんじゃ」
というビジネスモデルが、
根
本的なところ(サンプルを使ってもらう)というところで頓挫している、
これではビジネスは成り立ちません。
書籍
「FREE」でご存知の方も多いと思いますが、
昨今はフリーモデル、
いわゆる0円ビジネスが軌道にのっています。
いまや
単なる広告収入だけではありません。
フリーミアムと呼ばれる、
基本製品は0円でプレミアム製品が有料、
なんていうモデル
が確立されつつあります。
(他にも色々あります)
その先駆けとも考えられなくもない
このサンプルラボの試み、
次につながる挑戦ではあったように思います。
実際、この流れをくんだお店が渋谷にあるそうです。
サンプリング・カフェ
「LCAFE」
収益をカフェと広告事業で2分し、
サンプル・ラボのような収益面でのリスクを回避するとともに、
サ
ンプルの確保も
自ら地道にルートを確保しているとか。
無料、
0円ビジネス、
・・・
消
費者にとっては有益なことで集客が得られ易いものの、
だからといってカンタンなわけではありません。
ビジネスモデル作りというの
は
汎用的な仕組みがあるわけでもない、
流行にのるにしても
きちんと詰めきれていなければ発展はのぞめない、
目のつけどころは良くても
ビジネスは難しい、
このサンプルラボの例は
そういうとてもためになる事例だと思いましたね。