ウォンツを確実につかんだカクヤスの新ビジネス!
今日はカクヤスから。
先日、カンブリア宮殿にカクヤスの
佐藤順一社長が出演されていました。
カクヤスは
う
ちの年末の締め日にもたくさん利用しているので
ご存知の方が多いと思います。
でも、私は銀座に新ビジネスを立ち上げていたとは知
りませんでした。
08年の秋かららしいですが、
銀座で高級ワインやシャンパンの注文を受
けて
10分以内で銀座のクラブへ徒歩で配達、
というビジネスです。
カクヤスが銀座に構えるワインセラーには
常に300種類1000本のワインやシャンパンを保管しているそうです。
銀座のクラブは
この不況で顧客も激減、
当然たくさんのワインやシャンパンの
在庫管理もただではありません。
そこへ、注文後10分以内に
届
けてくれるカクヤスのワインセラーサービス、
これこそ、Win-Winの関係と言えます。
(win-winって今や死語のような気も・・・)
徒歩で配達する理由は、
ワインやシャンパンは揺れによって
味が変化するからだそうです。(へぇ〜)
このビ
ジネスは、
銀座のクラブにくるような
高級志向のどのようなお客のリクエストにも答えたい、
という理想と、
す
べての商品の在庫管理はコストがかかりすぎる、
という現状のギャップを埋めた
まさにウォンツサービス、
ター
ゲットを一般消費者から
銀座のクラブという
非常に狭いセグメントとターゲットに絞りこんで勝負、
簡潔明瞭です。
カ
スタマーセントリックってこういうことでしょうか。
カクヤスとしては、
同じお酒を扱うサービスではありますが、
全く違う
ビジネスです。
ただ、
便利さを提供する、
玄関を抑える、
というカクヤスのキモのところは
一
切ぶれていません。
PEST分析で言う、
Economical(経済環境)を考慮し、
サービスコンセプトは明
確、
SWOT分析を試みても、
カクヤスの商品提供力という強み、
強いて弱みをあげるとすると、
「高級ワ
インの需要がそんなにない」、
というところですが、
この弱みを
銀座のクラブという顧客ターゲットに限定し、
10
分以内で配達というコミュニケーション戦略により
解決しています。
競合は卸でしょうけど、
銀座のど真ん中に陣取って10
分以内に配達という差別化を図られると
すぐには太刀打ちできないでしょう。
今後は競合の動きに注目すべきですが、
場
所が銀座なだけに
初期投資もかなり膨らみそうです。
同質化戦略はよほどの資金力がないと難しいため、
戦うとすれば根本的
に違う視点から考える必要があるでしょうね。