スタートアップの難しさは誰でも同じ 


今日はスタートアップについて思ったことを少し

heromaedaさんの記事:シリコンバレーにある650社のスタートアップを研究して分かったことを見て思ったことです。


スタンフォード大学の教授Steve Blankが
シリコンバレーから生まれた650社の
スタートアップ(行動開始)を研究する
「Startup Genome Report」をリリースされたそうです。

heromaedaさんのによって上記のページで翻訳されていますが
いくつか気になったのはこれくらいです。

■ スケールするステージにたどり着く時間については、1人で起業しているスタートアップは2人で創業しているスタートアップよりも3.6倍の時間がかかる。そしてPivotする確率が2.3倍低い。
■ ビジネス経験が強い創業チームは6.2倍の確率でプロダクト系のスタートアップより営業系のスタートアップのスケールに成功している。
■エンジニア経験が強い創業チームは3.3倍の確率でネットワークエフェクトのあるプロダクト系スタートアップよりネットワークエフェクトの無いプロダクト系スタートアップのスケールに成功する。
■エンジニア系が1人とビジネス系が1人いるバランスの良い創業チームはバランスの悪いチームよりプラス30%の資金を調達し、会員の成長率も2.9倍あり、そしてスケールに失敗する確率が19%低い。
■成功している創業者は経験とお金よりも「インパクト」を与えることをモチベーションにしている。
■ スタートアップのプロダクトやマーケットへのフィットにたどり着いてない創業者は自社のIPの価値を255%過大評価する傾向がある。
■スタートアップの市場を検証するまでの時間は創業者が想定する2~3倍かかる。
■資金調達をしていないスタートアップは自社の市場規模を100倍過大評価する傾向があり、そして新しい市場と勘違いすることもある。
■スタートアップのパフォーマンスが悪い理由の大半は時期尚早なスケールが原因。
■B2CとB2Bをセグメントすることによって、結果は変わらなかった。

なんとなくなるほど、と思えます。

個人的には
・エンジニア系が1人とビジネス系が1人いるバランスの良い創業チーム
・スタートアップの市場を検証するまでの時間は創業者が想定する2~3倍かかる。
・スタートアップのパフォーマンスが悪い理由の大半は時期尚早なスケールが原因。
・B2CとB2Bをセグメントすることによって、結果は変わらなかった。
あたりが頭に残りました。



要するにこういうことだな、と。


□技術だけではだめだし、ビジネスの先見性も必要
□初期段階の市場検証は思っているよりも難しいし時間もかかる
□気合で見切り発車してもあまり良いことはない
□これらの事実はターゲットに依存しない


というところでしょう。

あの新しいものをどんどん作り出すシリコンバレーですらこうなのですから
一般の組織はまぁ同様な結果かそれよりも悪い結果となるのかもしれません。

でも、こうしたことを頭に入れておくかどうかだけでも違います。



物事のスタートアップはとても難しい。
1人でやるのではなく人と一緒に、というのはさらに難しいものです。

でも、ないがしろにはできないし、
一人でできることも限られているのなら、
自分のやりたいことのために人を巻き込むことはやるべきことです。


でもやっぱり大変なんです。

私もスタートアップに上手くいった企画もあれば
形になる前に頓挫したものもたくさんあります。


まず最初に意識しているのは
正しいことだから(みんなこの意見に賛成して動いてくれる)・・・
というのは社会では通用しないということです。

正しいから全員がやるべきだ、
という精神だと何が起こるか、

やってみると分かりますが
総論賛成各論反対の憂き目に会います(笑)


スタートアップとは若干話はそれますが、
組織の中で何かをやろうとするときは
根回しが必要です。

たとえ汚いと言われ様と何だろうとそうなのです。
キーパーソンにはあらかじめ時間をかけて説得し、
味方にひきいれておくのです。

そして重要な局面では
そういうキーパーソンの動きが
全体を動かしていきます。


話を無理やりもとに戻すと
スタートアップに上手くいかないと
後でもっとつまづきます。

きちんとスタートアップの重要性を理解し、
そして何が足りなくて何を準備すべきなのか、

それはきちんと考えなくてはなりません。


自分の進むべき道、
いつか「こんなはずじゃなかった」と言わないでよいために
今何をすべきか、

それに対するスタートアップはきっと困難を極めますが、
上記のレポートは誰でもがそうなんだ、
ということを教えてくれるような気がしました。