液体洗剤の争いはどこへ向かう!?


何だか滞り気味で何とも・・・。

病んでいましたのでね。



さて、今日は洗剤について。



少し前にFujiSankeiBusiness i に中々興味深い記事が載っていました。

液体洗剤の「売り」が変化している、

という記事です。



まず、液体洗剤と粉洗剤、

どちらをお使いですか?



今、液体洗剤の市場が40%ほどらしいので、

まだ粉洗剤を使っている家庭が多いということでしょう。



昔は粉の方が落ちるということだったようですが、

最近は変わらないということで

シェアも徐々に上がっている模様です。



そもそも私は粉の方が落ちる、

ということも考えたこともありませんでしたけどね。





そんな液体洗剤、

昨年、アタックNEOという商品が

盛んにPRされていました。



ヨーカドーでも

PB商品を押しのけるほどの宣伝ぶりは

なんなんだろうと思っていましたが、



AIDMAという消費プロセスで考えると、

A(注意)とI(関心)はしっかりと私には刻まれました。



私の場合、そのまま

D(欲求)、M(記憶)、A(行動)と

購買まで一ヶ月ほどで達しました。



店舗での攻勢と

CM等でのPRが上手い具合に

私には作用しました。





もちろん、私の中での最大の購入価値、

KBF(Key Buying Factor)とか言われますが(3文字略語の侵略は早い。。。)



すすぎが1回



というところでした。



節水というよりは洗濯の時間節約です。

タオルなんかを洗濯から乾燥まで一気に洗濯機にやらせると

3時間以上かかりますから

ここが少しでも早くなるなら・・・と。





個人的な話はさておき、

もうちょっと一般的に

製品特性3層モデルを使って考えてみると、



主たる便益にあたる「中核」は

もちろん汚れが落ちることです。



そして、付随機能、

付随機能とは、

製品の中核価値に直接的な影響は及ぼさないが、その存在によって製品の価値を高める

ものですが、



ここが、節水、洗剤量の節約にあたると思います。



すすぎが1回で済むということもさることながら、

従来の液体洗剤1キロ分と同じ回数の洗濯を400グラムでできる

という価値ですね。



でも買ってみてから気づいたのですが(遅い)、

なぜ洗剤量が少なくて済むのか、

それは単純に



濃縮されているから、



ということでした。



そうなると今度は手荒れとか大丈夫?と思いません?。

私は男なのであまり気にしませんが、女性は気になるところです。

しかも主要ターゲットは女性のはずですから

そのイメージはあまり良いものではありません。







一方、ライオンも負けては要られません。

1月20日発売予定の



トップNANOX



もちろんアタックと同様に

付随機能として、すすぎ1回と洗剤量の半減は備えています。



でも同じでは勝負はどう転ぶか分かりません。

そこでライオンは、もう1つ価値を加えることにしました。



それは、

「皮脂のにおいまで落ちる」

というものです。



個人的には、加齢臭とか騒がれる今、

これは意外と良い価値のような気がします。



中々時代に合ったフォーカスの当て方というか、

価値宣伝の仕方だと思いますね。





さて、ライオンも同じく濃縮されているから

洗剤量が抑えられるわけですが、



先の手荒れ問題はどうしましょうか。





そこは今度はP&Gが解決してくれました。

蛍光剤、漂白剤、着色料が無添加

「さらさ」

です。



さらさは、

すすぎ1回とか洗剤量の半減とかは捨てて、

安心感を価値として提供しているわけですね。







新聞にも書かれていたのですが、

アタックにしてもトップにしても、

すすぎ1回というのはとても嬉しいのですが、



残念なことに、

洗濯機は洗剤ごとに操作を自動的にカスタマイズしてはくれません。



いつもならワンタッチのところを

アタックやトップを使うときには

手動ですすぎ1回に変更しなければならない、



というところは非常にめんどくさく、

デメリットなのです。





簡便性や安心、そしてエコなど

さまざまな時代の流れがありますが、

各社の戦略はどれもこうした流れを踏襲したものです。



ただ、どこに最大の価値をおいたものが勝ち残るか、

というのはまだ分かりません。



それは単純に製品価値というものだけではなく、

マーケティング全体として(例えば4P)

上手くやれたところが勝つのだろうと思います。



今や、良い製品だから売れる、

という時代ではないというのは周知の事実です。



製品だけに目を奪われるのではなく、

消費プロセスやライフサイクルなんかも

考慮しなければモノでもサービスでも売れない、



モノを売る側にとっては大変な時代になりましたが、

そうした時代についていかなければ個人も企業も未来はない、



そんな恐怖を日々スーパーなんかで

商品の変遷のスピードを見ながら感じています・・・(苦笑)



ペタしてね


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