君もわかるようになったね〜世代を超えて


今日は将棋について。

今、渡辺竜王と森内九段が
竜王戦を戦っていますが、

昨年は竜王戦は渡辺さんと羽生さんでした。
将棋を普段しらない人でも魅了されたもので、
渡辺さんの3連敗から4連勝の劇的な防衛でした。

渡辺さんは若い、
7冠の中でも20代はひとりだけの26才です。

渡辺竜王は、
小さい頃の何かの大会で当時の羽生さんと
握手しているところの写真をもっているくらい、
世代が違うのです。

そんな羽生さんは38才、深浦王位は36才、
久保棋王は33才と実は意外と皆さん若い!

将棋の名人とかっていうと
つい40-50のおじさんをイメージしてしまいますが、
対局には体力もいるし・・・というところと
ネットの力も大きいのかなと思ったりします。


一方、日本将棋連盟の会長には
米長邦雄という方がつかれています。

この方は03年に紫綬褒章を受けた方、、
将棋では49歳で最年長名人獲得された方です。
今のその最年長記録は破られていません。

将棋界の若手の躍進を見守ってきた、そして今も
見守っている重鎮というところでしょうか。


そんな米長会長が深浦王位にあてた
1通のメールがあります。

時は 渡辺竜王 VS 羽生名人の竜王戦第1局、
対局のネット観戦記を書いていた梅田望夫さんのもとに
渡辺竜王の防衛を予想していた深浦王位から
こんなメールが届いたそうです。

封じ手を見て直感は渡辺勝ちです。
ただ何か気になるんですよね、羽生さんの動向が。
緒戦の結果はかなり大きいのですが、
シリーズとしてはどちらが勝つか分からなくなってきたというのが
率直な感想です。
『堅さと攻め』に対する羽生さんの作戦が『こう来るのか』
と意表をつかれましたし、どんな作戦でも指しこなせる
という自信も感じさせる序盤戦と感じました。
2日目は渡辺竜王の攻めを羽生さんがどういなして行くか、
という展開でしょうね」(梅田さんの本から引用)

この感想を読んだ米長会長はたった一行、

「君も将棋が分かるようになったね」

というメールを深浦王位に出されたそうです。



あぁ、こういう関係ってのはいいなと。
何年かの後に、尊敬していた人や
入社したての頃の上司に、

「お前もビジネスが分かるようになったね」
とか
「開発ってもんが分かるようになったね」
と言われる関係は作れているでしょうか。

人は1人で大きくなるわけではないし、
1人で成長できるわけでもありません。

特に入社間もない頃は
直近の上司等に大きな影響を受けているものです。

自分の成長の礎には
自分が意識していない影響というのもきっとあって、

その辺りをじっくり考えてみて、
その人に対する感謝の気持ちを忘れないというのも社会で大切なことのひとつ、

そんなことを思いました。

自分の恩師とか強く思っている人以外に
実は自分に影響を与えてくれた人、
じっくりと考えてみたいところです。