キューピーの商品デザイン力の原点


キューピーのユニバーサルデザインに対する

取り組みが素晴らしい。



ソースやポン酢なんかを新しく開封するときに

指でひっかけて開栓するワッカをご存知ですね。



皆さんも一度はやったことがあるでしょう。



あれはプルリングというそうですが、

実は私はあれに不満を感じたことはあまりありません。



でもまぁ強いて言えば、

焦っているときなどで

力の入れ加減とバランスを間違えると

中身がはねたりしてさらにイラっとすることはあります。

でも概ね問題ないと思っていました。



しかし、結構力がいる代物であり、

実は高齢者には大変なんだとか、



さらには女性はネイルアートが邪魔をする、

という問題もあるようです。



こうした問題は製品購入の妨げになるほどとは思えませんが、

(それは女性や高齢ではないから思うことだろうか)

キューピーがこの問題を解決すべく動きました。



今年2月に発売したドレッシング

「味わいすっきりシリーズ」

でお目見えした「ヒネルキャップ」

がそれです。



普通の蓋のように見えますが、

最初の開栓時には、

キャップを右に回すと中栓が蓋の内側にひっついて開く

という仕掛けです。



これで上記の2つの問題は解決します。



まず力が要る問題、

これは今まで1本の指で行っていた作業を

手のひら全体を使うことができるために

指一本よりも力が要らなくなります。



そしてネイルアートの問題も

関係ないことは容易に想像できます。



キューピーは顧客の相談室、広報室、研究所、商品開発本部など、

様々な部署が集まる組織として

ユニバーサルデザイン推進委員会」

を04年に設立し、

全社横断的にユニバーサルデザインについて検討しているそうです。



その背景には、



「使い勝手を改善するのに、商品開発本部だけでは限界があった」



ということのようです。





どのような人間にも得手不得手があるように、

組織にも得手不得手があります。



そこを無理にやろうとしたり、

諦めたりすることなく、

そうしたことが得意な組織で柔軟に対応するキューピーの姿勢、



この様々な要求が入り乱れる世の中において

技術者組織だけではやっていけない、

様々な組織の智恵を結集してよいものを作る、

当たり前のようであり、

原点ではありますが実は中々難しい、



そういうことを愚直に推し進めた事例としては

今回のキューピーは好例のように思います。



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