競合は同業他社にあらず 〜ホームセンター「カインズ」の変身!
ホームセンターの市場規模と店舗数が伸び悩んでいます。
全体の売上高は05年の4兆円をピークに
徐々に下がり気味。
そんなホームセンターはどうやって再成長するのでしょう。
ひとつのカギは
プライベート
ブランド、PB商品のようです。
イオンやセブンが手がける総合スーパーなどは
すでにPB商品はあたり前のようになりました。
今
度はホームセンターが
SPA(製造小売)へ変身しているわけです。
設計から製造現場まで
一貫して手がけるPBとその拡
大、
株式会社カインズ、
カインズホームセンター
を持つ同社は
SPAとして売上1兆円を目指しています。
カ
インズは業界に先駆けてPB商品を手がけ、
今や1万2000点ものPB商品をもっているそうです。
すでにカインズのステージは、
NB
からPBへの置き換えのステージから
売れるPBを作りこむステージを迎えていると言います。
パンクしにくいタイヤや
割れ
難い食器、
携帯のように片手で使える電卓など、
ホームセンターの枠にとらわれず、
ユーザーに求められる機能を重視した
PB商品には驚かされます。
同社の土屋社長は言われています。
「安くて良いものを作るのに業態は関係ない」
土
や社長の意識は同業他社ではなく、
ニトリや無印良品だそうです。
この感覚はこれからますます重要になります。
確
かに市場調査や製品調査では
同業市場や同類の製品市場を見てしまいがちです。
でも本当にユーザーは何を求めているのか、
ニー
ズではなくウォンツを見ていれば
競合は本当にそこだけなのか、
ということは見えてくるはずです。
ユーザーは
「ド
リルが欲しいのではなく穴が開けたい」
というのは有名な話です。
ドリル市場を見るのではなく、
穴を開けることに対する解
決策を提示しているモノやサービスをみる、
手法ばかりに気を取られていると
見えるものも見えなくなる、
自分への
戒めもこめて、
カインズの姿勢は見習うべきものがあります。