N700系の快適さの追求にみる技術者魂! 〜「斜め1度」が意味するもの




て、今日は新幹線。


JR東日本・・・と言いたいところですがJR東海


約3年前の07年7月、

N700系がデ
ビューしました。

当時、300系500系に変わる主力車種として。


その速度は前700系と同じ

東京ー新大阪間を時速
270kmで走行しても

5分短縮されます。


同じ速度でも5分短縮、

その秘密は何なのでしょうか。


その秘密はカーブでの速度にありました。



そもそも新幹線は

鉄道として早いだけではありません。


我々は既に当た
り前のように感じていますが、

「乗り心地」に関しても大変優れた鉄道です。



3年前の技術でも

カーブでの速度をあ
げることは可能でした。

(脱線することはない)


しかし、快適さを考えたとき、

さらに早いスピードでカーブにのぞめば

遠心力によって快適さが失われる、


スピードか、快適さ、か。


この相反する要求をどう解決するか、

JR東海は、


「斜め1度」


という解を出しました。



カーブを曲がる際、

空気バネが作動させ、車体の外側を1度分持ち上げる、


という技術です。


この1度というところは

JR東海の技術者が開発した

車両運動総合シミュレータといわれる

高性能の体感シミュレータによって求められたものです。



目的地までの時間を短縮するため、

カーブでもなるべくスピードは落とさ
ず、

しかも快適さはそのまま(向上?)に。



この二律背反に見える二つの問題を解決したJR東海

その苦労は大変なものだったと思いますが、

(そういう姿勢がJR東海の高収益を支えている?)



この話を聞いたとき、

マツダのチーフエンジニアの貴島孝雄氏の話を思い出しました。


マツダロードスターの開発時、

その要求は

「コストを下げつつ、初志であるスポーツカーの定義をそのままに」

だったそうです。


確か日経ビジネスの記事だったと思いますが、

その両方を解決
した貴島氏はこう言われていました。



「二律背反」を乗り越えるのが、技術者っちゅうもんでしょう。



技術者としてこういう志を忘れるわけにはいきません。


ペタしてね

















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