名門FCバルセロナの復興を支えた手腕と手法
バルセロナ関連でいきましょう。
元記事は東洋経済。
主役はフェラン・ソリアーノ氏です。
サッカーの名門、FCバルセロナ、
昨年は世界一も奪取し、超人気クラブのひとつです。
しかし、バルセロナは
数年前まで低迷にあえぎ、
負債も240億と経済的にも危機を迎えていました。
そんな窮地を救って今日のバルセロナの基盤を築いたのが、
フェラン・ソリアーノ氏でした。
36才という若さで異例の財務部門の最高責任者に就任したソリアーノ、
戦略的な経費削減と新ビジネスの立ち上げにとって
4年で営業収入を約3倍に増加させました。
それにより、選手補強が可能となり、
今の地位があるのです。
では何をしたのか、
それはビジネスの基本的な手法をサッカークラブで
実行しただけ、だそうです。
とカンタンには言いますが、
それまでサッカー界では
そうしたビジネスの手法は通用しないという固定観念があったため、
その導入は画期的だったんだそうですよ。
その手法とは基本的に、
1.業界を知る
2.競争相手を知る
3.オリジナルモデルを作る
の3点です。
他クラブの経営状況を調べ、
「健全なクラブの選手人件費は収益の約50%」
ということを見出したソリアーノは、
当時88%もあったバルセロナの人件費を削りにかかります。
その際、リケルメの代わりに獲得したのがあのロナウジーニョでした。
そして、ソリアーノは
クラブの中でもっとも収益の多い
マンチェスターユナイテッドの経営手法を盗みにかかります。
スタジアムの横にチームショップを作り、
観光名所のひとつとし、
ユニフォームやグッズの販売で大きな利益をあげました。
今や総収益の3分の1をこの事業が担っているそうです。
そして最後に給与体制の大改革に挑みます。
そう、歩合制の導入です。
年俸の3分の2を基本給に、
3分の1を歩合という統一ルールを定めます。
当初、年俸が下がる可能性があるこの制度に
選手が納得するわけがないと懐疑的な見方をされていましたが、
ソリアーノは、
基本給80%に対して、
歩合給を40%という条件を出すことで
選手の受諾を次々とっていきます。
つまり、頑張れば年俸の120%の年俸がもらえるわけです。
いわゆる馬ニンジンですね。
こうした経営努力の積み重ねにより、
改革は4年で収益は3倍、
そしてバルセロナは世界一に上り詰めます。
ソリアーノ氏は成功する組織には3つのタイプが必要だと言います。
それは「先見者」、「ノー博士」、「実行家」です。
将来を見据え、こどに進むべきかを示す人物、
冷静に現実を捉えて「ノー」と言える人物、
計画を実行し、目標を実現させる人物、
今後の人生、
自分で選んだ道のほかにも
残りの2つの役割を担ってくれる人は自分で見つけなければなりません。
確かにこれらを1人でこなせるカリスマはいるかもしれない、
しかし、名経営者とか言われている方々は
必ず名参謀をそばにおいているものです。
自分の役割を見据えながら、
そして自分に向かないところは
そこに向いた人を見つける努力をする、
この何事も複雑で変化の早い世の中、
そういう視点もとても必要なものだと思います。
でもきっと、リーダーとかやっている人は
たとえ経験が浅かろうともこれに気づいているはずですね。