中古本販売と新刊販売は共存できるか!? 〜ブックオフの挑戦
今日はブックオフ。
新刊書籍店と中古書籍店の共存、
そんなことができるのか、
というところにブックオフが切り込
みました。
書籍・出版業界では、
もちろん新刊が売れて欲しい、
でもブックオフのような中古本を扱う店、
し
かも発売日にはもう中古本として出回るような店が全盛すると、
業界はとても困るわけです。
そんな針のむしろのブックオフ
は
中古本は新刊本と共存できる、と言わんばかりに
名古屋の「ブックオフスーパーバザー カインズモール名古屋みなと」
に隣接する
形で新刊書店「流水書房」を立ち上げたそうです。
それはなぜか、
どういうところに目をつけたかというと、
これが秀逸でし
た。
一言で言うと、
ブックオフで長時間立ち読みをする客は新刊購買の潜在顧客!!
というところです。
ご
存知の通り、
ブックオフでは立ち読みができます。(ビニールで保護とかはされていない)
なので立ち読みだけで帰る客も多いといいます。
そ
うした客が本が好きなことは間違いない、
だから、そうした客を隣の新刊書籍を扱う店に
誘導できれば売れる、
ということで
す。
なんて上手い目の付け所。
昨日電車の中で思わず
「おぉ〜」
と言いそうになりました(笑)
で
は潜在顧客をどう流水書房へ誘導するか、
それにはPOPが使われました。
それぞれのコーナーに立ち寄る顧客層を想定したキャッチ
コピーを考え、
匠に流水書房へ誘導、
そして流水書房側も
そうして誘導されてきた顧客を想定した
ディスプレイ等で
待ち受ける、
こうした施策があたります。
昨年の最新巻発売日の11月末から12月末の1カ月、
昨日話題にした日
販の取引先4300店舗中150位
の売上冊数を記録したそうです。
また、既刊本の売上は2000店舗中6位、
スゴくない
ですか?
今まで、こうした中古本屋のせいで
出版業界が危ういと言っていた人たちは
この結果をどう見るのでしょう
か。
ピンチは最大のチャンス
そんな言葉を思い出しました。
いやでもそれは
ブックオフみ
たいにどっちの店舗も持てるからできることで・・・
とか思うかもしれませんが、
そんなことを言っていてはいつまでたっても何もで
きません。
中古本が好きな人はそもそも本が好きなので新刊も買うはず、
という仮説を立てられる柔軟な発想と
常
識を疑う力があるかどうか、
そういうことを改めて考えさせられる事例でした。