寄付付き商品に隠されたマーケティングの手法




コーズブランドという言葉をご存知ですか?



いわゆる「寄付付き商品」のことだそうです。

寄付付き商品とは、売上の一部をボランティアや子供支援に

まわすような商品のことです。



有名なところでは、

少し前にVolvicボルヴィック)が水が1リットル売れるごとに

マリ共和国へ10リットルの水を寄付します、



という「1ℓ for 10ℓプログラム
」をやっていました。(今もやってる)



ボルヴィックを生産するダノンウォーターは

07年にはこのプログラムの影響で31%売上が増加したといいます。



こうした寄付付き商品を

なぜ欧米ではコーズブランドと呼んでいる、

・・・でなぜ「ブランド」と言われるかというと、



これがひとつのマーケティング手法と

考えられているからだそうです。



確かに消費者としては、同じ水を買うならば

その一部でも役に立てるならこっち、という気持ちが沸きます。



若干、卑怯にも感じるかもしれませんが、

誰も損をしているわけでもないし、

ビジネスとチャリティーを上手く実現する良い方法だと思います。



ということで、こうした寄付付き商品が

ひとつの手法として広がりを見せています。



イケアがぬいぐるみ等一個に対して1ユーロを、

ブルガリが「3万9000円の指輪」で7600円を、

ネピアティッシュの売上の一部を、

森永製菓がチョコ1箱で1円を、



という具合ですがここで素朴な疑問がわいてきます。


寄付付き商品とはいわないまでも

今までもチャリティ系の商品はあったのではないか、

ではなぜそうした商品が今売上が伸びているのか、

ということです。



それは資金の用途を具体的に示しているということが

ひとつあると言われています。


つまり、今までのチャリティ系の商品との違いは、


寄付された売上の一部で何をするのか、ということを

具体的に明らかにしていることです。


例えば、イケアはベトナム少数民族の子供等の支援、

ネピア東ティモールでのトイレ建設と衛星教育、


こんな具合です。


消費者としては、ただ単に


ユニセフに寄付します」、


ということよりも具体的に


東ティモールでのトイレ建設と衛星教育の支援のために寄付します」


と言われたほうが自分の貢献ということがより感じられて

購買意欲を促すのではないでしょうか。


最近やたらと寄付付き商品が目に付く、

というのにはメーカーの巧みな戦略があった、というわけでした。