ビールに発泡酒、第3のビール、そしてPB商品も絡む戦国ビール類市場!!
ビール業界も大変そうですが、
大手3社の業績が発表されました。
結果から言うと、
キリンが勝ち組、
アサヒとサッポロが苦戦、
というところですか。
また、上場していないサントリーも業績上方修正など好調で、
キリンとサントリーの統合は勝ち組統合となりそうです。
サントリーはともかく、
なぜキリンとアサヒに差がつくのか、
いくつか理由はありますが、
やはり一番大きなところは
ビールへの依存度ですか。
アサヒはスーパードライで成功して以来、
出荷に占めるビールの構成比は高く、
今でも7割を占めています。
この消費不況の中、
高価格のビールが敬遠されると
その影響をもろに受けてしまいます。
つまり受け皿が狭いわけですね。
一方、キリンはというと、
9月期の出荷にビールが占める割合は35.3%、
アサヒよりも30%以上低い割合です。
ではその受け皿はというと、
それが第3のビールで、これが32%にもなっています。
もう1社ありますね、
お分かりのようにサッポロもビールが6割を占めています。
今回の9月期の決算では、
こうした出荷割合の差がもろに出てしまいました。
まぁキリンの今回の好調はこうしたことばかりではなく、円高の影響もあるようです。
キリンも経常利益は前年同期比でかなりあがっていますが、
売上高は減少していますしね。
ビール類といえば、
イオンとセブンアンドアイもPBとしてのビール類を出しています。
ともに350ml100円という
一昔前までは考えられない値段です。
(コンビニで買うと123円)
セブンアンドアイの「BREW」は個人的にかなりいけます。
なのでイオン系の「麦の薫り」は私は飲んだことがないのですが、
きっといけるだろうと思っています。
この両PBはサントリーと共同開発です。
敵対する2大小売に対して「良いのか?」と思ってしまいますが、
やはり、その辺りではサントリーと両者は若干もめたようですね。
(最初はサントリーは隠していた?)
その上、PBに加担したとして、
メーカ側からもちょっと・・・と思われていますが、
なんにしても流通2強をPBを通じて手に入れ、シェアも伸ばすという
サントリーの「したたかさ」がうかがえます。
何だかビール業界も波乱続き、
小売も絡んできて、まだ業界の動きから目が離せません。
そういえばノンアルコールビールはどうなったのか、
キリンのフリーがまずすぎて全く追っていないのですが、
まだキリンの一人勝ち状態なのでしょうか・・・。