買う人と使う人は必ずしも一致しない!?


今日はコカ・コーラの話題です。



コカ・コーラ、SCCの自販機でも買えるようになりましたが、

1リットルボトルを買われる方はおられるでしょうか。



私は最近は買いませんが

実家に住んでいた頃は冷蔵庫にはありました。



そのコカ・コーラ

半年ほど前まで

大掛かりなクロスマーチャンダイジング戦略を行っていました

(もう終わったのかな?)



クロスマーチャンダイジング

名前は知らなくても手法は割と一般的になりました。



カテゴリにこだわらず、

関連商品を一つの売り場にまとめて

売上を伸ばす手法のことです。



鍋の季節には、鮮魚の辺りにも鍋のもとがあったりしますね、

あれのことです。



話をもとに戻します。



そもそもなぜ、クロスマーチャンダイジング戦略なのか、

それは昨年コカ・コーラが行った4000人にものぼる

合計2万1000回にも及ぶ飲料購入の際の状況をモニタリングした

結果によるものでした。



それによると、飲料購入の購買行動は大きく7つに分けられました。



36% 日々の買い足し

29% 外食(そとしょく)時の食事やスナック

11% 急ぎの買い物

13% 今晩の食事

11% まとめ買い

9% スペシャル・オケージョン

1% 食料品以外



これから、飲み物を買うときには

食事が大きな動機付けになることが分かります。



そして、もうひとつ重要な要素、

スーパーの顧客は女性が6割、主要顧客は主婦、



主婦は買う飲み物を「飲みたい」から買うのではなく、

「(家族に)飲ませたい」から買うということも見えてきました。



このふたつの結果を合わせ、

コカ・コーラは食品メーカーと大規模なタイアップを始めます。



テーマとして、

子供の受験、花見、5月病対策などと銘打って、

コカ・コーラに、「チキンラーメン」や「おむすび山」、「焼肉のたれ」を

つけて販売していきます。



タイアップ企業はいずれも

日清食品ミツカンキッコーマンと食品メーカーとしては

知名度抜群の企業です。



権威に頼るわけではありませんが、

このことからもコカ・コーラの戦略の正当性が見て取れます。



さらには、ウェブで料理レシピを公開、

CMでは家族の食卓を・・・と

料理との融和を推し進めた結果、

18歳未満の子供がいる家庭での飲用量が増加する結果となりました。



昨年は他にも、カレーやピザとのタイアップ企画も行っています。



私は、「飲む人と買う人は違う」という事実を見たときに

言われてみればそうなんですが、とても衝撃を受けました。



商品はなぜ売れ、

買う人は何のためにその商品を買うのか、

ということをつきつめた結果がうんだ結果と言ってもよいかと思います。





昨日紹介した行動経済学の事例といい、

このコカ・コーラの考え方といい、

BtoC市場独特の面白さ(と大変さ)にはとても心魅かれるものがあります。



でもきっとそういった市場での戦略も

我々の市場での戦略に全く関係ないことはなくて、

その接点を考えてみると意外なことが見えてくるのかもしれない、



そんなことを常々思っていますが、

中々応用を見出せないところにビジネスの難しさと自身の非力さを感じますね。