2900円の洋服に接客は不要!?


今日はアパレル業界のお話



クロスカンパニーという会社が経営する

アースミュージックエコロジー(emae)

という婦人服ブランドがあります。



このお店は、2003年に新宿にオープンしたのですが、

この2月、店舗面積を約20平方メートル縮小しました。



売り場を削り、販売員の目が個々の商品に行き届くようにする、

そして接客に力を入れる、



そういう戦略です。



聞くと「ふーん」と思いますが、

それだけで売り上げがあがるのならば

どの店もやるでしょう。



考えてみれば、ユニクロ等の大型店の逆をいくということ、

コンセプトは違いますが、そこは創意工夫なわけです。



もちろん、同社は売り場を小さくしただけではありません。

綿密なデータもそろえています。



同社の顧客調査によると

2900円未満の商品には接客は不要、

という結果が出ているそうです。



なるほど、私の消費者側の感覚としても大体合致します。

2900という数字を出してきたところが凄いところだと思います。



この調査結果からもちろんお店側としては

2900円以上の商品を手にする顧客への対応を強化すればよい、



実施したその結果、購買単価は400円アップしました。





また、こんな調査結果もあるそうです。



購入後3ヶ月以内の再来店比率は25%、

その再来店の購入が売り上げの4割を占める、



つまりは、再来店率をもっと高めれば

売り上げは伸びると予測されるので

再来店を促すところを強化すればよい、となるわけです。



売り場の縮小とこのデータを利用した戦略で

結果として、04年1月期以降、

ROAは高まり、在庫回転率も専門店屈指の回転率まで上がったそうです。



さらに時代は好況とは言えない時期、

おりしも好立地の店舗の退店が始まっています。



そこに入り込み、小さな店舗で売り上げを伸ばす、

同社はそう企んでいます。



製品を作るのも売るのも市場の動きや顧客動向があってこそですが、

新ためてマーケットを見る、ということに注力しなければならない、

ということを思わされます。





アースミュージックエコロジー

婦人ブランドなので一人では微妙ですが、

今度嫁を連れて行ってみようかと思います。

(年齢層は合うのかな・・・)